勝どき晴海トリトン歯科クリニックです。
今回は、インプラント治療を検討中の方にぜひ知っていただきたい「喫煙とインプラント治療の関係」について解説します。
タバコが健康に悪影響を及ぼすことは広く知られていますが、実はインプラント治療の成功率にも深く関わっていることはあまり知られていません。
喫煙によってインプラントにどのようなリスクがあるのか、6つのポイントに分けて詳しくご紹介します。
1. ニコチンの血流の悪化
タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、インプラントを埋めた部分の血流を妨げてしまいます。その結果、骨や歯ぐきに十分な酸素や栄養が届かず、インプラントが骨としっかり結合する「オッセオインテグレーション」がうまく進まなくなる可能性があります。これは、インプラントの安定性や長期的な成功に直結する重要なポイントです。
2. 一酸化炭素が酸素運搬を妨げる
タバコの煙に含まれる一酸化炭素は、血液中のヘモグロビンと結びつきやすく、酸素の運搬能力を低下させます。これにより、傷の治りが遅くなったり、手術後の腫れや痛みが長引いたりする原因になります。特にインプラント手術後は、早期の回復がその後の安定に関わるため、大きなリスクと言えるでしょう。
3. 白血球の働きが弱まり感染しやすくなる
ニコチンは白血球の機能を抑制する作用があります。白血球は体内の免疫システムの中心的存在で、細菌やウイルスと戦ってくれる大切な細胞です。この機能が低下すると、インプラント周囲に炎症や感染が起きやすくなり、治療後のトラブルにつながることがあります。
4. 傷の治癒力が低下する
タバコに含まれる有害物質は、細胞の新陳代謝を鈍らせるため、手術後の傷の回復が遅れる傾向があります。本来であればスムーズに治るはずの手術部位が治りにくくなると、細菌感染のリスクが高まったり、場合によってはインプラントが脱落する恐れもあります。
5. 唾液の分泌が減少し、口腔内の環境が悪化
喫煙は唾液の分泌量を減らしてしまいます。唾液には、お口の中を清潔に保つ「自浄作用」や、細菌の繁殖を防ぐ抗菌作用があるため、その分泌が減ると虫歯や歯周病、インプラント周囲炎のリスクが大幅に上がります。インプラントを長持ちさせるためには、良好な口腔環境が必要不可欠です。
6. 全身の免疫機能が低下する
喫煙は、口の中だけでなく全身の免疫力を低下させることが分かっています。その結果、インプラント手術後の体の回復力が落ち、感染症への抵抗力が弱まってしまいます。高齢の方や、糖尿病などの基礎疾患を持つ方は特に注意が必要です。
インプラント治療を成功させるためには、喫煙を控えることが非常に重要です。
「今すぐ禁煙するのは難しい…」という方でも、手術前後だけでも禁煙期間を設けることで、成功率は大きく変わってきます。当院でも禁煙に関するご相談をお受けしていますので、気になる方はお気軽にご相談ください。
インプラント治療に関する知識を深めていただければ幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
勝どき駅から徒歩5分の歯医者・歯科
《 勝どき晴海トリトン歯科クリニック 》
東京都中央区晴海1-8-16 晴海トリトン3F
TEL📞:03-3533-4646 / 03-3533-4648